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学習性無力感とは②

学習性無力感を乗り越えるには

学習性無力感に陥ってしまった場合、またはこのような状況を避けるにはどのような行動が取れるのでしょうか。セリグマン教授はポジティブな姿勢を身につけることが重要だと紹介しています。そして無力感を学習できるのと同様にポジティブな姿勢も学習可能だと考え、それをLearned Optimism(直訳して“学習された楽観性”)と呼んでいます。ポジティブな姿勢は学習性無力感を防いだり、乗り越えるだけではなくパフォーマンスを全般的に向上させる効果があると様々な研究で発表されています。

無力感から抜け出すポジティブ思考を育む3つの行動

セリグマン教授と同じく、ポジティブ心理学者のショーン・エイカー氏がポジティブな姿勢を育む方法を紹介しており、今回はその中から具体的に下記の3つの行動を紹介します。

①毎日その日に新しく気づいた「感謝すること」を3つ書き留める。

②毎日過去24時間のうちに起きたいい経験について書き留める。

③運動する。

①毎日その日に新しく気づいた「感謝すること」を3つ書き留める。

心理学者のロバート・エモンズ教授とマケル・マッカロー教授の研究で、被験者に10週間、感謝すべきことを毎週5つ書いてもらったところ、被験者は他のグループに比べて25%幸福度が高かったとのこと。例えば以下のような内容です。

・夕日が美しかった
・友人の優しさ
・素晴らしい親に対して
・好きな音楽を聞いた etc

些細なことであっても「感謝すること」等のポジティブなことに注意を払うことで、自分の生活の中で起きている良いことを探す力が養われます。日常生活をよりポジティブに捉える力が身につきます。箇条書きでもいいので、これを毎日継続させることでより前向きな姿勢が育まれます。

②毎日過去24時間のうちに起きたいい経験について書き留める。

日々の終わりにその一日の中で起きた良い経験について振り返ります。そして2分間かけて、その経験について思い出せる詳細を全て書き出します。これを行うことで脳内でその出来事を再度経験すること同じポジティブな効果が得られると研究されています。21日間この方法を続けることで、脳内で変化が起きると言われています。

③運動する。

運動を継続することで自分の体に変化が起きていきます。以前より体重が落ちたり、体格がスマートになったり、走っても息が切れなくなったりと体感できる変化を起こせます。このように運動を続けることで自分の行動で変化を起こせることが認識できます。上記の研究でご紹介した通り、学習性無力感の根底にある「自分の行動は意味がない。変化に繋がらない」という考え方を、運動を行い具体的な変化を実感することで覆せます。

自分は何をやっても意味がない等の無力感を感じ始めている方はぜひこちらの行動を試して見てください。

よりポジティブな世界観を育み、自らのパフォーマンスをあげることが可能です。ぜひ行動に移して見てください。

~ライフサポート・クリニックは、うつ・不眠・不安などの治療と共に、復職支援・発達障害・依存症の治療にも力をいれております~

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