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アサーションについて①
アサーション(Assertion)とは、相手を尊重しつつ自分の意見を伝えるコミュニケーション方法の一つです。
アサーティブネス(assertiveness)は直訳すると「自己主張」となり、アサーションについて研究してきた臨床心理士である平木典子氏は「アサーションとは自分も相手も大切にする自己表現」であり、「自分の考え、欲求、気持ちなどを率直に、正直に、その場の状況にあった適切な方法で述べること」としています。
相手に配慮しつつも、自分の意志や意見についてきちんと伝えるアサーティブなコミュニケーションを心がけることで、立場の違いを超えて、言いにくいことも相手に理解してもらいやすくなります。
●アサーションを学ぶ上で知っておきたい、自己主張のタイプ三つと具体例●
アサーションについて知る上で、自己主張のタイプを知っておきましょう。自己主張のタイプは一般的に三つに分けることができます。皆さんはどちらのタイプに属しているでしょうか?
①アグレッシブ
アグレッシブとは、英語で「攻撃的な」という意味を持つ言葉です。アグレッシブタイプは物事ははっきり伝えられますが、 他者の考えに無頓着な傾向があり、自分の考えを相手に無理やり押しつけてしまうタイプです。人間関係においても、衝突をしやすい傾向があります。
アグレッシブタイプの例
(例)部下が自分の得意先に対して、間違った見積書を送付してしまった場合、真っ先に「なんてことをしてくれたんだ」と頭ごなしに怒る、など。
②ノン・アサーティブ
ノン・アサーティブタイプは自分よりも相手を尊重し、自己否定的になり、思ったことを言えないという特徴があります。消極的かつ何かあったときに黙りがちで、言いたいことを言えず、ストレスが溜まりすぎると爆発するリスクも抱えています。
ノン・アサーティブタイプの例
(例)取引先が、自分が納品した制作物に対して、大幅な修正を依頼してきた場合、「承知しました」と、とりあえず盲目的に引き受けてしまう。
③アサーティブ
アサーティブタイプは自分がするべき主張を行いながらも、相手の気持ちや状況に配慮したコミュニケーションができます。状況に応じて、自分の要求をしっかりと伝えつつ、相手に誠実さや思いやりをもって向き合えるタイプです。
アサーティブタイプの例
(例)業務が多忙な中、上司から急な仕事の対応を依頼された場合、「今はAとBの案件があり、すぐには対応できない」と現状を具体的かつ正確に伝える。その上で「Bの案件の優先順位を落としてよければ、その分の時間をまわせる」と代替案を提案する。
~ライフサポート・クリニックは、うつ・不眠・不安などの治療と共に、復職支援・発達障害・依存症の治療にも力をいれております~