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驚くことについて
驚く、ということについて興味深い話がありましたのでご紹介します。
驚く、というのは人間だけではなく、虫から魚、哺乳類まで、あらゆる生物が「驚き」かそれに類する状態を持っているというのです。 しかし、人の驚きは遥かに複雑な心理状態で、心理学的にも生物学的にもよく分かっていないのだそうです。
まず、何故人は驚くのでしょうか。それは「予想が外れた」時に生まれているのがすべてなのです。例えば、車のクラクションが鳴って驚く・熱い油が跳ねて驚く・プレゼントを貰って驚く、などです。つまり、驚きとは想定していた状態からの急激な変化に対応するための心理状態だと言うことができるとのこと。
驚きにはいくつかの種類があります。心理学的な分類ではありませんし、一つの驚きで複数に分類される場合もありますが、大きく分けると以下の4つと言われています。
① 感覚的な驚き
これは五感で起こる驚きです。大きな音がしたり、突然画面に恐怖映像が現れたりなどです。こうした驚きはほとんどの生き物に備わっています。場合によっては、この後の”本能的な驚き”に繋がることもあり、生きていくためには必須の驚きだと言っても良いと思われます。
② 本能的な驚き
これは生死に関わるような出来事に対する驚きです。車が猛スピードで目の前を通り過ぎたり、ナイフを突きつけられた場合の驚きなどで、「危険」を示すシグナル対しての驚きというのが特徴です。
③ 知性的な驚き
知性のある人間だけに生まれる驚きで、物事を理解して初めて発生するような、全く知らない知識との出会いや、突拍子もない閃きに対してなど、 「知らなかった新しい情報」 を取り入れる際の驚きです。このような驚きには生活に刺激を与える効果があるといえます。
④ 情動的な驚き
感情があるからこそ生まれる心の驚きのことです。 告白されて驚いたり、人が亡くなって驚いたりなどが当てはまります。精神的な影響力が強く、強い驚きを生むことが多いとのことなのだそうです。
ここで、もう一つ知ってもらいたいことが、驚きが感情を増幅させることがあるということです。例えば、「プレゼントを用意しているよ」と言われて貰うプレゼントより、サプライズで貰ったプレゼントの方がより嬉しく感じます。つまり、人の感情は驚きを経た方がより強い感情や印象を残すとのことなのです。
驚き、というのは感情変化の一過程に過ぎず、一瞬で消え去ってしまう心理状態の様なものと言われています。様々な感情につながる媒介としてのこの驚きという心理状態は、いまだ研究が進んでいない分野だというのです。
この話を通して驚くことの理解を深める事ができれば幸いです。
~ライフサポート・クリニックは、うつ・不眠・不安などの治療と共に、復職支援・発達障害・依存症の治療にも力をいれております~