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リレー小説
新年度がスタートし、リワークフロアでも気持ち新たに「リレー小説」というプログラムに挑戦しました✨
リレー小説は、4〜5人でチームを組み、テーマを決めてリレー形式で文章を即興で繋いでいき、一つの短編小説を完成させる自己表現プログラムです。
発想力や表現力は人それぞれ様々ですが、チームを組むと、自然と一体感も生まれ、1つの作品として物語が自然と纏まっていくところに面白さがあります。
季節の移り変わりや情緒を感じさせる作品から、 長編小説にもなりそうな続編を期待させる作品、最初から打ち合わせていたのではないかと思わせるようなオチも完璧なSF(?)作品など、どの作品も初めてとは思えない力作となりました。
テーマはメンバーのOさんが提案して下さった「入学式」。
4月に相応しいテーマとなりました。
書き手の制限時間を一人10分とし、初めの人がタイトルと書き出しを書くところからリレーがスタート。
思いついた人が小説を完結させるまでリレーは続きます。
では、4月のリワークウェルカムボードのお披露目と共に、今回出来上がった3チームの作品を紹介させていただきます。
書き手が変わる毎に、文章の前に✦マークをつけてみました。
【チームA】
✦「始まりの日」
4月も始まったというのに、雪がちらついている。やっと春の陽気を楽しめると思ったのに、冬に逆戻りだ。
✦ちょうどいい。私は学校へ行かないのだから、家にいればいい。私は学校がきらいだ。他人がきらいだ。他人に合わせるのがきらいだ。だから、穴熊の様に布団に潜り込むのだ。
✦でも私は桜が大好きなので、もしも部活に桜を見る会ならぬ桜を見る部活があれば入ってみてもいい。桜はすぐに散ってしまうので桜が散ったらまた布団に潜り込むのだ。
✦冬になったら冬眠し、春になれば桜に誘われ小躍りするタヌキの一面が隠れている。
✦一晩かけてあたたまった布団の温もりを心地よく感じながら、とりとめのない思考を繰り広げてみる。
✦雪がちらついている。
桜の花びらの様なそれが、たとえ寒くとも花散る桜に見えるのではないだろうか。だとしたら、桜を見る部活は、今日だけは本当にあるのではないだろうか?
✦くすり。
くだらない考えに自分でも思いがけず笑みがこぼれる。気は向かない。布団も心地いい。でも、とりあえずお気に入りのカーディガンでも羽織って、皆と同じ行き先に向かってみるか。窓の外の雪を眺めながら一日を始めた。
【チームB】
✦「これから入学する人たちへ」
入学式の祝辞が始まった。85名の新入生が今年は参列している。「本日は入学、誠におめでとうございます。3年間の学生生活を送る皆さんにお祝いの言葉と同時にいくつかのアドバイスをお伝えしたいと思います。」これから共同生活を送る学生たちは、緊張と同時に期待に満ちた表情でそれぞれの顔を覗き合っている。
✦「まず最初に言っておこう。ここを無事卒業できるのは、せいぜい30人だ。その他の中退者や除籍者は、殆どが行方不明や消息不明だ。覚悟しておくように!」新入生の横面を張り倒すような、強烈な「祝辞」だった。軍服装の校長は、不敵な笑みを浮かべて幹部が居並ぶ席に腰掛けた。
「まいったな。スパイ養成学校だから、普通の学校じゃないと思ってたけど、消息不明なんて聞いてないぜ。」新入生のヒカルは、冷や汗をかきながら、好奇心でこの学校に願書を出したことを、早くも後悔し始めていた。
✦その時、生徒の一人がヒカルの気持ちを代弁するように叫んだ。「そんなこと聞いて・・・」言い終わる前にその生徒は倒れていた。皆、何が起こったか直ぐには理解できなかった。倒れた生徒の後ろには、教師の一人が立っていた。右手には、血に濡れたナイフが妖しく光っていた。
✦ヒカルを始めとする新入生たちは、恐怖に怯えながら入学式を終えることになった。屋外では、暖かい日差しのなか、桜の花が散っていた。
【チームC】
✦「かさぶた」
寝れなかった夜。ねむい目をこすりながら階段を下る。両親はまだ起きていない。
✦着慣れないスーツがしっくりこなくて何度か腕をこすった。
✦こすっていると、何かくすぐったく、そしてもぞもぞと自分の身体の一部ではない何かが動くのを感じた。「え!?えー!?」
✦驚くのと同時に両親が起きてきた。「何してるの?早くご飯たべちゃいなさい。」そう言われてとりあえず腕の違和感は忘れることにした。
✦共働きの両親は作り置きの朝食を市食卓に並べると、すぐに出勤する。見送りの儀式を済ませてから、改めてスーツの上着を脱いだ。
✦ふと時計を見るともうバスの時間になっていた。入学式に間に合わない。第三志望の、家から40分の所にある私立大学。行きたくもない式のために再びスーツを着る。受験戦争で負った心の傷は未だかたぶたにすらなっていない。
✦バス停に着き、息を整えると、ようやく腕の違和感を思い出した。ゴキブリとか、虫の類だったのだろうか。記憶を元に上腕を触ったが、感触が曖昧になりつつあった。バスが近づくのに気づき、乗車カードを出そうとした。「What?!」胸ポケットに入れてあったはずの乗車カードがない。
✦その時ふと思いついたことを恐る恐る試してみることにした。朝一で感じた腕の違和感。バスの乗車カードリーダーに腕をかざした。
‘‘ピッ’’腕には乗車カードが埋められていた。
次回も素敵な短編小説が生まれる予感がします(*´艸`*)
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