スタッフブログ

連休中に気をつけたい5つのこと

こんにちは。もうすぐゴールデンウイークですね。

今回は、連休中に依存症の方が気を付けた方がいい5つのことについて、認知行動療法の視点から考えたいと思います。

認知行動療法とは、依存症者の考え方や行動パターンを変えることで、依存行動を減らすことを目的とした心理療法です。認知行動療法では、「お酒を飲まないと気分が悪くなる」「ギャンブルで勝てば借金が返せる」といった不合理な考え方や信念を見つけ出し、それらに対して合理的な考え方や代替案を提供します。また、認知行動療法では、「ストレスや退屈」「友人や家族とのトラブル」「お金や仕事上の問題」といった依存行動を引き起こすトリガー(引き金)を特定し、それらに対処する方法や技術を教えます。

認知行動療法は依存症の治療に効果(エビデンス)がある心理療法として世界中の治療現場で用いられています。日本でも厚生労働省が推奨する心理・社会的治療の一つです。

さて、連休中に依存症の方が気を付けた方がいい5つのこととは何でしょうか。私は以下のように考えます。

1. 依存行動をする可能性が高い場所や人とは遠ざかること。例えば、お酒を飲む友人や居酒屋、ギャンブルをする仲間やパチンコ店などです。これらの場所や人に近づくと、依存行動をするリスクが高まります。

2. 依存行動をする代わりにできる楽しいことや有意義なことを見つけること。例えば、趣味やスポーツ、語学や資格の勉強、家族やペットと過ごす時間などです。これらのことをすることで、自分の気分や自尊感情を高めたり、ストレスや退屈を解消したりできます。

3. 依存行動をするトリガーになる感情や状況に気づくこと。例えば、怒りや悲しみ、不安、孤独や罪悪感などです。これらの感情や状況に気づくことで、自分がどうしたいのか、どうすべきなのかを考えることができます。

4. 依存行動につながるトリガーに対処する方法や技術を学ぶこと。例えば、呼吸法やリラクゼーション法、自己暗示法や思考ストップ法などです。これらの方法や技術を使うことで、自分の感情や考え方をコントロールしたり、渇望に対処したりすることができます。

5. 依存行動をしないことで得られるメリットを意識すること。例えば、健康や経済、人間関係や社会的地位などです。これらのメリットを意識して、できれば書き出すことで、自分の目標や価値観に沿った行動を選択しやすくなります。

以上が連休中に依存症の方が気を付けた方がいい5つのことだと思います。もちろん、これらのことは連休だけでなく普段から実践することが可能です。また、これらの実践だけでは依存症を完全にコントロールすることは困難です。必要に応じて専門家の助けを求めることも重要です。

最後にもう一つ、とても有効な方法をご紹介します。それは運動療法です。

運動療法とは、運動することで心身の健康を改善する治療法です。運動は依存症者にも多くのメリットがあります。例えば、運動は身体的なメリットとして、血圧や血糖値などの生理的指標を改善したり、免疫力や筋力などの身体的能力を向上させたりします。また、運動は心理的なメリットとして、気分や自信を高めたり、不安やうつなどのネガティブな感情を減らしたりします。

運動療法は依存症者にとってもう一つのメリットがあります。それは、運動することで依存行動をする欲求や衝動を抑えることができるということです。運動することで、脳内に快楽物質と呼ばれるドーパミンやエンドルフィンなどが分泌されます。これらの物質は、依存行動をすることで得られる一時的な快感と似た効果をもたらします。つまり、運動することで自然に気持ちよくなることができるのです。これにより、依存行動をする必要性や欲求が減少します。

では、どんな運動がいいのでしょうか。有酸素運動がおすすめです。例えば、ウォーキングやジョギング、サイクリングや水泳などです。これらの運動は、脂肪を燃焼させたり、血液循環を良くしたりします。また、リズム感や呼吸法を身につけることができます。これらの要素は、依存症の方にとって有益です。ウォーキングや軽いジョギングなどは、危険も少なく連休中に無理なく始めることもできるのではないでしょうか。

では、どれくらいの頻度や時間が必要なのでしょうか。これは個人差がありますが、一般的には週に3回程度、1回に20分以上の運動が望ましいとされています。ただし、無理をしないことが大切です。自分の体力や体調に合わせて運動量や強度を調整しましょう。また、運動前後には十分な水分補給やストレッチを行いましょう。

連休は楽しみな反面、依存症の方々にとっては危険な時期でもあります。しかし、正しい知識や方法を身につければ、連休も楽しみながら乗り切ることができると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

~ライフサポート・クリニックは、性依存症・クレプトマニア・ギャンブル依存症・ 薬物依存症・ゲーム障害をはじめとした依存症の専門治療に力をいれております~
(豊島区・池袋駅C3出口より徒歩0分)

+2