第24回 外来精神医療学会 開催のお知らせ（R6.10.13）

第24回日本外来精神医療学会開催に向けて

この度、第24回外来精神医療学会を令和6年10月13日に、メインテーマを「資本主義社会とアディクション:外来精神医療の果たす役割」をテーマに開催する運びとなりました。

なぜ「資本主義社会とアディクション」なのか。

資本主義は、私たちの住む世界を「不足」から「過剰」へと変化させました。食料や衣類だけでなく、情報、ゲーム、ポルノ、SNS、…、私たちの住む現代社会は脳内報酬系を刺激する物やサービスで溢れています。

アディクションとは「分かっているけど止められない」という状態です。人は、アルコールや薬物といった物質のみならず、ギャンブルや性行動、買い物や仕事など様々な行為にも依存します。もちろん依存の全てが悪いわけではありません。しかし、自制を失えばそれは「アディクション（依存症）」という状態であり、大切な人間関係は破壊され、有限である時間や財産も失います。

「依存症の背景にあるのは当人のだらしなさや未熟な人格といった（バイオロジー）ではなく、当人の生きづらさ（サイコロジー）である」これは依存症治療に関わる方なら誰でも知っています。

一方、資本主義とは「儲けた人が正義」であり、それを支えるのはマーケティングと呼ばれる「売れる仕組み」や、「人を依存させる」商品やサービスです。そして私たち医療従事者は、そんな依存症の背景にある資本主義構造（ソーシャル）についてあまりにも無知なのです。

「普通の人間は、恣意的に行動することが許されている時に自分が自由だと信じる。しかし、他ならぬこの恣意のうちにこそ、彼が自由ではないことが存する。」

これはヘーゲルが著した「法の哲学」の序章に書かれている一節ですが、そもそも恣意とは何か、自由とは何か、

当日は脳機能学者の苫米地英人先生、依存症の大家である松本俊彦先生、マーケッタープロである手嶋建元氏をお招きし、依存症治療に関わる全ての方の「考える場」として機能できるよう運営をして参ります。

ライフサポートクリック　山下悠毅      

資本主義社会とアディクション ： 外来精神医療の果たす役割 

9:20-10:20 産業医研修①（専門１単位）

「産業精神保健領域の最近の潮流」

座長：張賢徳（国立精神・神経医療研究センター）

演者：高野 知樹（神田東クリニック）

10:20-11:20 産業医研修②（専門１単位）

「『適応障害』から考える職場のメンタルヘルス」

座長：高野 知樹（神田東クリニック）

演者：張賢徳（国立精神・神経医療研究センター）

11:20-12:20 産業医研修③（専門１単位）

「職域における、メンタルヘルスリテラシーの是正を YouTubeで補うイノベーティブな試み」

座長：渡邉 功（iこころクリニック日本橋）

演者：益田 裕介（早稲田メンタルクリニック）

13:50-14:30 教育講演

「ダメ絶対は絶対にダメ　～回復って格好良い～」

座長：森越まや（ラグーナ診療所）

演者：常岡俊昭（昭和大学付属烏山病院）

14:30-15:20 特別講演

「資本主義とコミュニティーマーケティング」

座長：山下 悠毅（ライフサポートクリニック）

演者：手嶋建元（マーケッター）

 15:20-16:50 特別鼎談

「金融資本主義とアディクション」

(五十音順)

演者：

苫米地英人（認知科学者）   

松本俊彦（国立精神・神経医療研究センター）  

山下悠毅（ライフサポートクリニック）

参加申込はこちらとなります。

 9:30-11:40 多職種交流会（中会場）

「アディクションに関わるエトセトラ」

(五十音順)

コーディネーター：

近藤 雅子（合同会社労務トラスト）

田中 希実子（東京都産業保健総合支援センター）

演者：

上杉 多恵子（ライフサポートクリニック）

塚越 拓美（昭和大学付属烏山病院）

13:40-15:00 シンポジウム（中会場）

「発達障害とアディクション」

 (五十音順)

座長：

小俣 和義（青山学院大学教育人間科学部） 

隅谷 理子（大正大学心理社会学部） 

松井 知子（杏林大学医学部）

演者：

蜂矢 百合子（よこはま発達クリニック） 

檜原 広大（カウンセリングルームセコイア） 

北條 正順（ライフサポートクリニッ

参加申込はこちらとなります。