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怒りのコントロール方法

前回はアンガーマネジメントについてお話ししました。その中にも少しは怒りを抑える方法をお話ししましたが、以下に具体的な怒りのコントロール方法をお伝えします。

・ディソシエイトのテクニック

ディソシエイトとは「分離する」という意味です。つまり、怒りを感じ始めた・感じている自分の姿を外から観察することで、感情と自分とを切り離し、怒りの感情を容易にコントロールする方法です。手順は以下のように進みます。

①まずは10秒数える。(怒りを感じ始めた時まずは10秒数えてみましょう。10秒の間に以下の手順を試します。)

②自分を客観的に表現する。(怒りを感じている自分から「物理的な距離を取って離れる」イメージをしてみましょう。例えば真後ろに2,3歩下がる、といったように。)

③自分の後ろから自分を見るようなイメージをして、自分の状態を客観的に説明してみる。(例えば「私は怒りを感じ始めているみたい」や「私は○○について怒っているようだ」など)

④言いたいことは次の日以降にする。(相手に怒りを感じた時、ついつい何か言いたくなりますが、ここは何も言わないことをおすすめしています。この時に何か言ったとしても、一瞬はすっきりするかもしれませんが、後々”なんであんな言い方をしてしまったのか”などと後悔したり、そのように言ってしまった自分にまた怒りを感じてしまう可能性があり、悪循環になるからです。)

・感情を感じきる。

ディソシエイトのテクニックで感情をコントロールすることはできますが、出てきた感情に蓋をしてしまうことは危険です。とはいえ、怒りをそのまま相手に表現してしまうことも危険です。なので、タイミングを見計らってその感情を処理することが必要です。タイミングとは、周りに誰もいない時、怒りをぶつけてしまいそうな当事者がいない時、怒りを出しても何も支障がない時です。ではタイミングを見つけて以下の方法を試してみてください。

● 感情を紙に書く。

● 叫べるところで叫ぶ。(カラオケBOXや、誰もいない場所)

● 受け止めてくれる友人がいるのであるならば話す。

どれも大切なのは、とにかく怒りを気の済むまで感じきることです。ほとんどの方が怒りを感じきらずに「感じてはだめだ」と抑えてしまうため、また怒りが出てきます。もしもまた怒りが出た場合は改めて感じきりましょう。くり返しで効果が出ることは多々あります。そうすると怒りの感情は自然と収束していくと思われます。

・相手に伝える有益な方法

上記の方法のように、ある程度怒りの感情を感じきってから、怒りの対象となった相手に言いたいことを伝えるか伝えないかを決めましょう。もし、相手に伝えたほうがよいと判断した場合は以下の方法で伝えると有益に伝えることができます。

●「私」を主語にする。

●”されたこと”ではなくて、”してほしかったこと”を伝える。

●必要であれば感じた感情も伝える。

上記のように 「あなたは〇〇のことを何も分かっていない」→「私はあなたに〇〇について分かってほしかった」などと、「私」を主語にして相手に”してほしかったこと”を考えると、相手はなぜあなたが怒り、今後具体的にどうすればよいかが分かり、和解も早くなります。

・出来事の学びを受け取る。

ある程度怒りを処理できるようになり始めてきたら、「この出来事から私は何を学んだのか?」と自分自身に問うことで出来事の学びを受け取りましょう。この学びに気づいた時点で、”怒りを感じた”出来事から”〇〇を学んだ”出来事に変わり、もはや怒る必要のなくなる出来事になります。

~ライフサポート・クリニックは、うつ・不眠・不安などの治療と共に、復職支援・発達障害・依存症の治療にも力をいれております~

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