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やる気について①
勉強や仕事などにおいて、なかなかやる気が起こらない、やらなきゃいけないのにいつまでもやる気分にならない、という方は多くいるのではないでしょうか?
そんなときには、逆に、先に行動してみると、それがきっかけになり次々と物事が進むことがしばしばあります。人間はやりたくないことでもやってみると、「自分は実はこれがやりたかったんだ」、「これは結構面白い」などと、行動に合わせて思考を変えることもあるそうなのです。
アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーが提唱した「認知的不協和理論」という理論があります。 自分の認知と自分の行動が一致していない状況で、 認知の方を変えて自分の行動に都合よく合わせることで、一致していない不愉快さを低減しようとする、という理論です。
フェスティンガーは実験で、学生たちに面白くない作業を続けてもらったのち、次に同じ作業をする別の学生らに「作業は非常に面白いものだった」と意に反した説明をしてもらいました。そして報酬額が多い場合と少ない場合の2グループに分け、実験を続けました。報酬を支払った後に作業の感想を聞いたところ、報酬額が少なかったグループの学生のほうがより多く「楽しかった」と肯定的に答えたとのこと。
つまり、報酬額が低かった学生は、 割に合わなくても「楽しい作業」だと別の学生に説明していく中で、”面白かった作業を面白いと素直に説明しただけだ”と認知を都合よく修正していたのです。
ここで”やる気”の話につなげると、はじめは乗り気でなく興味がないことでも実行しているうちに頭の中でつじつま合わせをしようとして、実際に興味が出てくる・やる気が出てくるようになる、ということです。
思い切って取り組んでしまえば、意外とスイスイと物事が進んだり、恐れていたほどではなかったり、などと経験した方は少なくないのではないでしょうか?このような現象はおそらく「認知的不協和理論」が示していたことだったのかもしれませんね。
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