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哲学対話 ~緊張することについて~
(過去に行っていた哲学対話を再度掲載したいと思います。)
”哲学対話”(”哲学カフェ”とも呼ばれているようです)とは、一つのテーマをめぐって自身の体験や考えを述べる集団での取り組みで、自分と異なる考えや価値観に触れる体験やものの見方の変容が主な目的です。
発言は強制ではなく順番制でもない、また何もしゃべらずにじっと黙っていることもできる比較的自由な場です。
しかし、「〇〇という本ではこう書かれてました」や「□□先生がそうおっしゃってました」などの知識はできるだけ使わず、自分自身のこれまで培ってきた経験やそこから生まれた考えを話していただくのがルールの一つです。
もちろんたった一つの答えはなく、人それぞれの体験や価値観によって答えは様々です。
そのような様々な体験や価値観を知ること、それによって自身のこの先のものの見方に変容が起こることを楽しむことが、この哲学対話の醍醐味といえると思います。
フロアのメンバーさん皆でテーマ決めを行ったところ、メンバーさん皆が感じているであろう『緊張すること』がテーマに上がりました。
主に、以下の考察が生まれ、有意義な時間になったと思います。:
・体が強張ることを緊張とする人もいれば、体が弛緩していても脳が真っ白の状態を緊張と呼ぶ人もいる。
・緊張とは良い緊張と悪い緊張がある。
・不快が伴えば緊張、不快さがなければ集中と呼べるのではないか。
・対人緊張は相手への気遣いのスキルや距離感を深めるために必要なものである。
またいくつかの疑問も生まれました。:
・職場でよく言われる「緊張感を持って(仕事を)やれ」とはどんな緊張のことなのか。
・部活でコーチに言われた「練習は試合のように、試合は練習のように取り組め」は緊張と関連するのか。…etc
始めは「緊張とはこういう意味に違いない」と断言されていた方も、次第に他メンバーの考えに刺激され、気づきからの新たな疑問を場に呈するメンバーさん方の様子を見ていると、メンバーのみならずスタッフにとっても有意義な時間であったと感じられました。
~ライフサポート・クリニックは、うつ・不眠・不安などの治療と共に、復職支援・発達障害・依存症の治療にも力をいれております~