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都市伝説「爆音」



前回からの続きです。

大変お待たせいたしました。このブログでは「都市伝説研究会」で昨年12月の大賞を取ったエピソードをご紹介します。

「爆音」

先日、山下院長がAbemaTVで失笑恐怖症の話をされていましたが、過去に私は一過性の失笑恐怖症にかかったことがあります。

あれは数年前のある会議でのことでした。営業ミーティングのようなものでした。5人ほどの参加者で、かなり緊張感のあるミーティングでした。ロの字型に座り、顔を突き合わせながら意見を出し合っていました。

すると私の上司がおもむろに席を立ち、ふらりとトイレに行きました。その上司は切れ者で、ミーティングの緊張感の震源地のような存在でした。

ドドドドドドドドドッッッ!!!!!!

上司が入ったトイレからものすごい爆音が聞こえてきました。爆発音と同時に地響きもしました。今までに聞いたことがない音に、びっくりしてしまい、大地震が来たのかと思うほどでした。

上司がトイレに入ってから程なくして、トイレから爆音が聞こえてきた…これは上司が用を足している音なのか?だとしたらとんでもないことだぞ?

音を聞いてから私はこのような思考に取りつかれてしまいました。普段の緊張感のある上司と、あの爆発音にギャップを感じてしまい、私は大笑いしたい衝動に駆られました。

今すぐ大笑いしてしまいたい。しかし、今は大事な営業ミーティング中だ…

笑ってはいけないと思えば思うほど、笑いの衝動はこみ上げてきます。

なんなんだあの音は?あんな用便の音は、一度も聞いたことがないぞ?建物がふっとぶかと思ったぞ。はっきり言ってけた違いだ。

すると上司が何事もなかったかのようにトイレから戻ってきました。その涼しい顔がさらに私を追い詰めます。

私の肩は小刻みに震えています。もはや我慢の限界だ・・・

すると、上司が出てきたはずのトイレから再びあの爆音がしました。

あれは上司の音ではなかったのか…?

結局、あの地響きのような爆音は、上司の音ではなく、配管の詰まりか何かだったようです。

失笑恐怖症の恐ろしさを身をもって体験したのは、後にも先にもあの時が最後でした。

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